◎「雇い止め」とは...
有期労働契約において、使用者が契約更新を行わず、契約期間の満了により雇用が終了することを「雇い止め」といいます。
 雇止めは、労働者保護の観点から、過去の最高裁判所の判例により一定の場合にこれを無効とするルール(雇止め法理)が確立しており、労働契約法第19条に規定されました。 長年非常勤職員(有期職員)として働いてきたにも拘わらず、無期労働契約にならないようにする目的で契約期間の終了時に特別な理由なく雇止めすることは、許されません。東北大学での3,200人の雇い止め方針を受け、同様の間違いを犯さないように文科省は2度にわたる無期限転換ルールへの対応の検討を促進する文書を出しました(下記参照)。
お悩みやよくわからないときは、教職員組合へご連絡ください。

2017.1 電気通信大学教職員組合

参考資料:
有期契約労働者の無期転換ポータルサイト
有期契約労働者の円滑な 無期転換のためのハンドブック

非常勤・雇い止め防止

2022.11.21 団体交渉での回答および組合の対応(概要)

非常勤職員の雇用上限のみなおしで留意すべき点について
山本野人@過半数労働者代表・電通大教職員組合委員長

 11 月 9 日付けの非常勤事務職員の任期に関する規則改正は、電通大教職員組合が長年に亘って求めてきた方向と一致し、歓迎すべきものと考えている。しかしながら、その実施にあたっては、当該非常勤職員の立場から留意すべき点があると思われる。 この文書は、11 月 21 日に予定されている団体交渉を念頭に、これらの留意点を整理し認識を共有することために記す。

(1) 査定を踏まえて「特例」として認める、ということ:
希望する全員に延長・無期転換を認めるという前提ではない。「特例」の範疇が示されていないので、どのように運用されるかをはっきり把握しておきたい。
実際には、部局と個々の事情に依存するだろうから共通する範疇を定めるのは困難であることは理解できる。しかしながら、たとえば最も申請数が多いと思われる建物事務について、一定の範疇を示すことはできないか?

(2) 査定後に認められないケースからクレームが発生する可能性:
申請者が査定に納得できない場合には、組合を通じて交渉する可能性がある。その場合には、大学側は明確な判断基準を示すなど、真摯に対応してほしい。

(3) 実際に働いている部署でのパワハラの可能性:
各部署では部局の長の判断が査定の結果に直結する。このことが、非常勤事務職員を萎縮させることがないように査定プロセスを構成すべきである。また建物事務の非常勤事務職員については査定の判定は IE 事務が行うが、各専攻・プログラムの教員の意見の影響力は大きいと思われる。この事情を背景としたパワハラが発生する可能性があることに、十分注意したい。

(4) 査定の時期の問題:
査定の結果が退職予定の1ヶ月前までに出ている必要がある。来年度からの運用に関してはそのように運用されると推察している。また、12 月退職予定の方については物理的に間に合わない。しかしながら、来年 3 月末までに退職予定の方については十分留意する必要がある。
また、来年 4 月から 9 月までの退職予定者に対する特例申請の締め切りは、改正案によれば今月の終わりまでとなっている。これは早すぎるのではないか?

(5) 査定を行うのであれば、建物非常勤事務の仕事についての講習会を IE 事務の責任で行うべき、という意見がある。

(6) 教員の秘書については、本改正の適用が困難である。「真に優秀であれば残すべきと部局が判断するだろう」という憶測もあるようだが、秘書の仕事内容についての評価が専ら雇用する教員によることを考えれば、やはり難しいと思われる。
● 当該教員の退職まで継続して雇用されることを「特例」の内容とするなんらかの運用の方法を検討すべきと考える。

(7)「雇用期間を延長しない基準等」では、担当業務を維持する事業が廃止・縮小された場合を挙げている。この場合であっても、別の資金で同じ業務を維持する場合には「特例」の適用が可能となるのではないか?

(8) 退職予定日までに満60歳を迎える非常勤職員であっても「特例」を申請できるか? その場合「特例」が認められれば65歳までの雇用が保障されると考えられる。

(9)「特例」が認められたあとで配置転換の希望を出した場合、これが認められることはあるか?

(10) 教育研究評議会などの席上で現在「クーリングオフ」中の人への対応が話題になったと聞いている。このことの詳細をお聞きしたい。

2022.11.16 非常勤職員の雇用上限のみなおしで留意すべき点について

教職員組合は、交渉に先立ち、2022年11月16日に下記の書面を大学側に提出しました。
これに基づき11月21に団体交渉を行いました。
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非常勤職員の雇用上限のみなおしで留意すべき点について
山本野人@過半数労働者代表・電通大教職員組合委員長

11月9日付けの非常勤事務職員の任期に関する規則改正(11/18 from-officeで配信 )は、電通大教職員組合が長年に亘って求めてきた方向と一致し、歓迎すべきものと考えている。しかしながら、その実施にあたっては、当該非常勤職員の立場から留意すべき点があると思われる。この文書は、11月21日に予定されている団体交渉を念頭に、これらの留意点を整理し認識を共有することために記す。
(1) 査定を踏まえて「特例」として認める、ということ:
希望する全員に延長・無期転換を認めるという前提ではない。「特例」の範疇が示されていないので、どのように運用されるかをはっきり把握しておきたい。実際には、部局と個々の事情に依存するだろうから共通する範疇を定めるのは困難であることは理解できる。しかしながら、たとえば最も申請数が多いと思われる建物事務について、一定の範疇を示すことはできないか?
(2) 査定後に認められないケースからクレームが発生する可能性:
申請者が査定に納得できない場合には、組合を通じて交渉する可能性がある。その場合には、大学側は明確な判断基準を示すなど、真摯に対応してほしい。
(3) 実際に働いている部署でのパワハラの可能性:
各部署では部局の長の判断が査定の結果に直結する。このことが、非常勤事務職員を萎縮させることがないように査定プロセスを構成すべきである。
また建物事務の非常勤事務職員については査定の判定は IE 事務が行うが、各専攻・プログラムの教員の意見の影響力は大きいと思われる。この事情を背景としたパワハラが発生する可能性があることに、十分注意したい。
(4) 査定の時期の問題:
査定の結果が退職予定の1ヶ月前までに出ている必要がある。来年度からの運用に関してはそのように運用されると推察している。また、12 月退職予定の方については物理的に間に合わない。しかしながら、来年 3 月末までに退職予定の方については十分留意する必要がある。
また、来年 4 月から 9 月までの退職予定者に対する特例申請の締め切りは、改正案によれば今月の終わりまでとなっている。これは早すぎるのではないか?
(5) 査定を行うのであれば、建物非常勤事務の仕事についての講習会を IE 事務の責任で行うべき、という意見がある。
(6) 教員の秘書については、本改正の適用が困難である。「真に優秀であれば残すべきと部局が判断するだろう」という憶測もあるようだが、秘書の仕事内容についての評価が専ら雇用する教員によることを考えれば、やはり難しいと思われる。● 当該教員の退職まで継続して雇用されることを「特例」の内容とするなんらかの運用の方法を検討すべき考える。
(7)「雇用期間を延長しない基準等」では、担当業務を維持する事業が廃止・縮小された場合を挙げている。この場合であっても、別の資金で同じ業務を維持する場合には「特例」の適用が可能となるのではないか?
(8) 退職予定日までに満60歳を迎える非常勤職員であっても「特例」を申請できるか? その場合「特例」が認められれば65歳までの雇用が保障されると考えられる。
(9)「特例」が認められたあとで配置転換の希望を出した場合、これが認められることはあるか?
(10)教育研究評議会などの席上で現在「クーリングオフ」中の人への対応が話題になったと聞いている。このことの詳細をお聞きしたい。

2022.11.2 非常勤職員の雇用上限、5年雇い止め見直される

2022年11月2日(水)10時から、大学事務局から教職員組合、過半数労働者代に対し、非常勤職員の雇用上限のみなおしのための就業規則の変更について説明がありました。
 それによると、大学側は昨年度一部(障害者)5年雇い止めを廃止しましたが、今回の改正ではこれを全面的に適用し、就業規則による一律5年雇い止めを廃止するとのことです。そのための見直しのポイントとして、
1.労契法18条第1項の規定に基づく期限の定めのない労働契約への転換を申し出る要件を満たすこと。
2.業務が将来的に存続することが見込まれ、更新しなければ業務の遂行を担保できず、教育、研究、管理運営等において具体的な支障を生じるおそれがあると部局長において認められること。
3.毎年度の更新時評価に基づき勤務態度が良好で、勤務成績や能力等が優秀であると認められること。
4.退職までに必要となる人件費について、当該部局が責任をもって負担することを確約すること。
5.任期更新時評価を導入する。
を挙げています(上記は概要であり正確には雇用期間の特例に関する規定を参照願います)。

 教職員組合が長年の懸案としてきた就業規則による一律5年雇い止めの廃止について、5年の期限は残しているものの、特例として5年を超える雇用を認めることとなったことは大きな前進として受け止めています。
 しかし、現実的な問題として予算的裏付け等を理由とした雇い止めが引き続き発生することが考えられるので、これで非常勤職員の雇い止めがすべてなくなるというものではないと考えています。この点は他大学でも発生している問題でもあり、引き続き熱心に教育、研究を支える業務をされている非常勤職員の働きがいを失わせないためにも教職員で守り、教職員組合としても対応が必要と考えています。